51. 加齢の階段をまた一つ|横浜市青葉区の脳神経外科「横浜青葉脳神経外科クリニック」

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51. 加齢の階段をまた一つ

2015.06.09

「国民の祝日」が、ハッピーマンデー制度により今年は、9月の第3月曜日が、敬老の日となりました。

9月23日水曜日は、秋分の日。その間の9月22日火曜日もお休みでその日は「国民の休日」と呼ぶそうです。
土曜日も含めると5連休となり春のゴールデンウイークと並んで、秋のシルバーウイークと言われています。

秋の行楽時期のこの長期休暇を、有意義にお過ごしの方が、多いことでしょう。

日々、来院される高齢者を診察し待合室の BGM で流している竹内まりやさんの曲を聞きながら 「加齢」について想いを廻らしてみました。

まず最初に、「老人」とは、いったい何歳からをいうのでしょうか?
65歳・・・ 70歳・・・ 75歳・・・

一般的には、老人は65歳以上とされていますが、今の世の中で65歳以上を老人と呼ぶのは、ちょっと気の毒だと思います。

長嶋茂雄さん、加山雄三さん、高倉健さん・・・この方々は、70歳代です。
人に夢を与える仕事が、若さを保つ秘訣だと言えそうですがそれ以外の人でも、70歳以上でまったく元気な「老人」が、多いと思います。

クリニックの待合室で BGM に流している大好きな歌手・・・竹内まりやさんが、歌っている「人生の扉」の歌詞の中に、次のような表現があります。

 『 I feel it’s nice to be 50
  満開の桜や 色づく山の紅葉を
  この先いったい何度 見ることになるのだろう
  ひとつひとつ 人生の扉を開けては 感じるその重さ
  ひとりひとり 愛する人たちのために 生きてゆきたいよ』

この歌詞を竹内まりやさんの甘い歌声で聞くと言葉の深みと、メロディーの心地よさが相まって、心の奥底までズシリと響きます。そして、この歌は、次のような表現が続きます。

 『 I say it’s fine to be 60
  You say it’s alright to be 70
  And they say still to be 80
  But I’ll maybe live over 90 』

人生の先輩である50歳代の竹内まりやさんが、作詞作曲されたこの「人生の扉」は人生の分岐点を過ぎた世代が、やがて訪れる老いへの繊細な想いを綴った「訪老の応援歌」でもある。

竹内さんは「私は、50歳は、niceと感じる」シンガーソング専業主婦を自称する彼女が今、50歳は、nice(=素敵)である・・・と。

そして、将来、自分が重ねるであろう年代は
 「私は、   60歳は、fine だと言う
  あなたは、 70歳は、alright だと話す
  人々は、  80歳は、still だと唱える
  でも、私は、90歳を越えても 生きているだろう」と。

 60歳は、fine  (=元気)である・・・
 70歳は、alright (=健康)である・・・
 80歳は、still (=平穏)である・・・

そう唱える竹内さん自身は、90歳でも生きていたい、とこの歌で語っているように思います。

なぜなら60、70、80と、ひとつひとつ重ねる歳の重さを感じながら90になっても、なお、ひとりひとり愛する人たちのために生きてゆきたいと願っているから、と。

この歌は、末尾に
 『 長い旅路の果てに 輝く何かが 誰にもあるさ
  But I still belive it’s worth living 』

“ やはり、生きることは、価値があると信じる ”
と最後に結んでいるところが、一番素敵で、私が最も好きなフレーズです。
そんな人生が、歩める人は、どんな幸せなことか、と思います。

さて、歳を重ねていくにつれてそれぞれが、注意すべきことは何か、ご存知でしょうか?

食事時のそれは特に「 カレー 」を食べた後は、「カレー臭」(加齢臭)を漂わせないようにご注意を!・・・

そして、歳を重ねた味わいが、「加齢臭」とはならず「華麗衆」(華やかで麗しい集まり)となって「嘉齢祝」(めでたい長寿のお祝い)となりますように・・・

いくつになっても
「今が、やっと turning (=人生の折り返し点)だよ
 アンタ、悔しかったら、私より遠くに折り返してごらん」とウインクする。

高齢になった時
「90歳は、もっと great (=偉大)だよ
 アンタ、悔しかったら、私よりさらに長生きしてごらん」と微笑む。

そんなお茶目で上手な歳をとりたいものですね。

私は、9月末に加齢への階段をまた一つ、数えます。
嬉しくもあり・・・ 哀しくもあり・・・ そして悔しくもある。

そんな心中で「加齢」について思いを廻らした連休中の敬老の日でした。

2009.9.21

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